授かるのか授けるのか

  
たけのこを炊きながら
木の芽あえにするか
たけのこ寿司にするか…とか、
多いから
スタッフにお持たせしようか…
妹や娘に届けようか…とか
アレコレと考えていて
ふと気付いた。
妹や娘は、
たけのこ炊けるんやろか?
イタドリとか
ワラビとかフキとか…
アク抜き出来るんかな?…

母はコロコロとマメに働く
器用な人だったので、
母に頼めば
料理も裁縫も書道も
だいたいのことは叶えてくれた。
加えて 私や妹には
とても甘い人だったので
言葉に出す前に
必要な物が揃えられている
と言ってもいいくらい
過保護に守ってもらった。
だけど 食事の支度の時だけは
どんなに面倒くさがっても
私を必ず呼び寄せ
横に立たせて支度をした。
ただ喋って突っ立っているのだから
何の役にも立ってないのだけど、
それでも 必ず呼び寄せて
食事の支度をする…
それを何年も何年も続けた。
…母から私に台所仕事が引き継がれ
私が包丁を握るようになると
今度は 母が私の傍で喋りながら
ふきんを動かす番になり
それが20年続いた。

……母が逝って
もう四回目の春になる。
母がいた頃と同じように
たけのこを茹で
フキを炊き…
次はどうしよったっけ?
心の中で問いかけながら
その作業は繰り返される。
当たり前のように
受け継いだその手順だけれど、
妹や娘は
授ける者もいなければ
授かる作業もしていない。
…私がせき止めてる。
背中が寒くなる。
駄目なんだなぁ、これじゃ。
さて… どうしたものか。
授かる、授ける…
受け継いでいくって
意識し続けてないと難しい。

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